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シメトリカル
EAじゃない方向を考えて見る。
まず、EAの場合、全体に対して単一のデータソースを用意するというのが根底にあると感じる。
その場合、どうしても頭にひっかかるのは、プリブラムの遍在する記憶モデル(なんて言葉は無いが)だ。
中央データソースにはもちろんバックアップがあるわけだし、そのうち物理的に遠隔地に対してミラーリングすることもできるようになるだろう。東京のど真ん中と松代とか。
それにしても、ミラーじゃつまらん(とか考えるところがあれだが)し、DATに入っていたら全く即時性が無いわけで、やはり遍在してこその情報ではなかろうか。というようなのはビジネスモデルには合わないな。だから、ナレッジマネージメントのほうになるんだろう。
すると、楽しい情報のありかたというのは、ある情報に対して異なる角度からのビューが遍在するモデルで、それに対して同時に検索がかけられるシステムとか考えていくと、なんのことはなく、電話会議じゃん、とか。コンピュータネットワークならIMだな。
しかし問題は人間が持つ知識をデータとして扱うことを可能にすることが前提だということだ。だから、直接、人間に対してインタラクトするのはこの前提を無視しているんだから、なんの解決にもならない。そこで、手を変え品を変え、人間の脳みその中にしまわれている知識を外に引っ張り出し、データとして扱えるようにしようとせざるを得ない。
逆に言えば、情報をデータとして提供しないという方法論もありえるだろう。結局、情報を持ってる人間が強い。そこで、生き残り重要な規模になると、その規模を支えるだけの頭数を揃え、情報を遍在させ、個々の人間が逃げようと追い出そうと、全体の情報量が失われないようにせざるを得ない。この状態を一般に、人は自分が組織の中の歯車になったように感じる、と称するのかも。それでも人間は移ろいやすいものだし、ふにゃふにゃしてやわらかいものだから、データとして固く管理する方向へ持ってくように圧力をかける必要はある。
いずれにしても情報は陳腐化するものだ。陳腐化しない情報には価値がないとも言える。共有できない情報には意味がないからな。そして共有化されるとそれは文字通りコモディティとなり独自性ではなくなる=価値を失う。したがって、それを前提としなければならない。
そこで新たな情報を作り、少しずつコモディティ化しながら、常に最新の情報を握るようなシステムを作ることが重要(誰にとって?)となる。ここで忘れてはならないのは、真に情報を作る必要はないということだ。省エネですますには、その組織にとっては未知でしかも価値がありさえすれば良いのだから、必ずしも無から生み出さずとも、右から左へ持ってくるだけで良い。後はそれをいかに組み入れて、陳腐化させ、手コマから外し、次の情報を仕入れる(もちろん生むでも良い)かだ。
ところがこの構造は、なんのことはなく、ビジネスそのものでもある。結局、マンダラやフラクタルのように、ある一部分を取り出せば、同じ形が見えるだけということだ。火の鳥の未来編だかで銀河も原子も同じだという幻覚を見せるところがあるが、ちょうどそんなもんだろう。
したがって、そんなことは考えずとも、自然に振舞っていれば勝手にそうなるってだけのことだ。
だとしたら、情報ってのは大して面白いものではないな。
ただなすこともなく、長く生きながらえることなぞくだらぬわ……今ごろ気付くとは。クワッ!!
――白土 三平「栬身黒人黒潢(漢字が無いぞ)」
WEB+DB Press Vol.14に掲載の原稿の手元のテキストを裏庭に流し込み。図やリストは徐々に復元する予定。
追記:あらためて読み直すと、ホント、.NET Frameworkは良くできてるわ。gzip以外は全部揃ってるもんな。しかし、いきなりサードパーティリレイとか書いてるが、ちょっとわからんだろうな、と反省。
バカ往く読んで、社内CVSサーバーの移行はとりあえず見合わせることにする。
何より一番不安なのが枯れていない点です
すげー説得力。まあ、MSじゃないんだからVer3まで待つ必要は無いだろうが(でもVer6超えると余分な機能が付いて結局互換性が無くなる罠)、もうちょっと様子を見るって事で。
Apacheも1.3で運用してるしなぁ。
ちなみに、CVSに行くと"Looking for more development tools?"として、Subversionがリコマンドされてるのがおもしろかったり。ScarbってのはBTSなのか?
<script> var currentConcern = null; function checkKeyword(k) { for (i = 0; i < k.length; i++) { if (k[i] == "machgogo") { return "tatsunoko"; } } return "hachinoko"; } ...もうね……推して知るべし。
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「(誰にとって?)」の一言がとても、とても好きです。