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ポイントツーポイント(ツーってやだね)とパブリッシュ/サブスクライブの2つのパターンが代表的というか、その2つしか知らないのだが、なにやら第3の道を考えなければならないらしい気がするようなしないような。
購読手続きをちゃんと考えれば済むのかどうか。
最低の方法としてポーリングってのもあるけど(サブスクライバーが店先に入荷したかしょっちゅう見にくるやつ)、それは見に来るのを忘れたやつが出てきたら相当困るから、忘れているなら忘れているで教えてやらなきゃならないだろうし、であればパブリッシュで良いじゃんとか。それにポーリングって無意味な負荷のような気がするし。無駄足ってのは嫌いだ。
と、メモしておこう。
妙な顔してスピーカーのほうに耳を向けているのに気付いた。
「ん? この音楽がどうした?」
「なんですか、この変なの?」
「え、セルジュゲンズブールじゃん……じゃなかった、ピエールバルーだよ。」(最初、Je t'aimeに引っ張られてmoi non plusのほうからゲンズブールを引っ張って来た。しかしすぐに、カラスの死骸をトラックのフロントガラスにへばり着かせたまま旅を続ける男のドライブインでのショートカットの少年のような女との出会いの物語ではないほう――しかし、この映画ほど観客をコバカにして、しかも美しく、しかもまぎれもなく映画で、しかも不愉快になるものはないかも知れない――だと――砂漠の映像が浮かんで来たので――気付き言い直したが、結局これも間違いと後で知った)
「ほげ?」
「クロードシャブロル……じゃなかった、ジャンクロードユスタシュのはずありえないし、クロード、クロード、クロードチアリのはずなくて、クロード……なんだっけ?」
「知りますか」
「ルルーシュだ。クロードルルーシュの男と女の主題歌じゃん」
「氏等ねー」
「えっ? マジか?」(と本気で驚いた)「って、オレも映画は退屈だから途中で見るのやめたが、シャバダバダを知らない?」
「氏等ねー」
「ピエールバルーを知らない? (これは、間違い。実際はフランシスレイのほう)」
「氏等ねー」
「うーん、僕も男と女の頃は知らないけど、ちょうどYMOの高橋ユキヒロなんかと……(と過去の話が入ってサラヴァとかいろいろ)」
「ってか、オレ、YMOって知らないもん」
「えー、マジっすか? ……ちょっと待てよ。キリンのLive(なぜか、YMOというとこっちを考えてしまうのは印象の強さの問題)がオレが17か18の頃だから(と逆算してる)……、あ、そうか、お前、生まれる前だわ。ガハハ、こりゃ失礼」
あー、完全にじじいだわ。
で、本当にピエールバルーか気になって調べているうちに、ジャンクロードユスタシュって変じゃないか? と気になって調べたらクロードなんて付かないようだ。
って言うか、これを買わなきゃいかんだろう。というわけで、以前miniSDドライブ買った時のギフト券還元を思い出したので購入。
この映画はすごいのだ。
主人公の少年は小学校でそこそこ楽しく暮らしているし、聡明だし、いいやつだ。客観的な主観描写。
しかし、次々と不幸がタコ殴り(という言葉は大人はわかってくれないからの引用)に襲い掛かってくる。愛してもくれるし理解もしてくれる祖母の家から母親の家へ引き取られる。新しい町。見慣れぬ光景。立派な学校。目が輝く。が、新しい親父は子供は労働力としか考えていないから、さっさと丁稚奉公に出されてしまう。勉強したいのにできないってのは本当にいやだね。つい、ドトールに行く度に学校建設募金に小金を入れてしまうのはそんなことが理由かも。で、奉公先の親父の雇用ってものについての認識ときたら子供は奴隷のくせに小金を巻き上げる泥棒だ程度なもんで徹底的こき使われる。
しかも近所の小僧仲間とはほとんど話しが合わないのも辛そうだ。
でも、人間は環境に慣れてしまうものだ。
しかし、ナンパ方法を小僧グループの先輩から吹き込まれた関係でたまたま映画館に入ってしまう。おお、映画との出会いをここまで見事に表現したのって、他にはスタージェスの(題名忘れたが、無実の罪で南部の監獄に入れられてしまった映画作家についての)映画があるくらいだ。
最後、小僧仲間と海辺の町へナンパ旅行へ行く。そして小さな恋をする。おしまい。
もっとも美しい映画のひとつだ。
マークボランのスライダーメタルグルーを聞いていたら、あらためてというかはじめて、モモヨの声を震わせるスタイルってマークボランの影響下にあるのかと納得した。
復刻あげ。
ただ、どうしても、『チンケな』という言葉が好きになれない(そのほかにも言葉の選択がまったく趣味にあわない)ので、買うか買わないか迷っている。
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