著作一覧 |
やっと見た。
っていうか、題がいきなり皇帝の行進で、行進が主題なのだと初めて知った。っていうか、日本映画でも感じることがあるが、なんで英語で唄うんだろうか? 良くわからない風習だな。
そういえばスタンダール(じゃなくて良く見たらスタンダードなのか)ではpingouinは誤用でペンギンと書いてあるけどそれじゃ本当のペンギンってなんなんだろう。
とかどうでも良いことを考えながら見ていると、すごく長い行列をロングで撮ってるもんで、なんかどこかで見たような、というのとタイトルの皇帝の行進が引っ掛かって、まるでイワン雷帝が天の岩戸に隠れたら、大丈夫、人気は抜群だと自己確認できるほどあちこちから湧いてきた嘆願する国民の大行列を思い出して、これをモンタージュに使えるなとか、ますますどうでも良いことを考える。
お腹を剥き出しにペタペタ歩く姿を見て、つくづく人間が十分に賢くなってから南極へ行って良かったね、と思ったり。ドードーはもう見ることはできないが(オランダの水兵が食べたわけじゃなくて、水兵が食べるために連れて行った豚が卵を食べたというのが真相らしいが)、ペンギンはまだ見ることができるからな。お腹を出してトコトコ歩いていたら、血に飢えた連中の射的の的になるのは目に見えてるし、固まって押し競饅頭していれば、爆薬で一網打尽にされるのもまた見えている。食わなくても殺す連中のことだから100年早かったら危ないところだっただろう。
とか思っているうちに海に潜ってすごい速度で泳ぐというかなんというかすげぇが、あれも実写なのか? と相当疑問に思う。
以前、北極熊のドキュメンタリーを見てたら、とにかくアザラシを食べるんだが、南極のアザラシって誰が食べるんだろうか? あの様子だとアザラシが増えすぎるような気がするんだが。というか、熊は北極、ペンギンは南極、なんでアザラシは両極にいるんだろう。
それにしても、最後に子供が僕なんだかお腹が減らないんだとか言い出すのを見て、ダイエットとか始める中学生の女の子みたいだな、とか思ったり。
ディズニーが作り物のドキュメンタリーを作ったりしていた頃があったが、作り物かどうかはともかく、今やドキュメンタリー映画ってのはフランスの独壇場の分野になってしまったようだ。日本の場合は、小川プロとか社会ドキュメンタリーのほうへ進んだから別としても。なんでだろう。クストーとかよりさらに遡ってリュミエール以来の未知のものを映し出すリアリズムの見世物の伝統が残ってるのかな。それともハリウッドでもばかすかドキュメンタリーは量産しているのだが、日本の観客には受けないとか相場が決まっていて趣味のフランス映画でだけ配給会社が買い付けるとかなのかな。
最初に卵の受け渡しに失敗するのって、添い寝で潰してしまうようなものなのだろうか。あるいは、3ヶ月前に食ったものを残していてメスが帰って来るのが遅いと分けているオスって、すさまじく計画的というかリスク管理ができているというか感心してしまった。
そんなところか。
ジェズイットを見習え |