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「今入会いただくと、その日から使える特典がわっさわっさ」
と書いてあれば、入会したその日から使える、という意味だと思うと思うんだけど。
たとえば、デパートとかでクレジットカードの登録用のブースが出てて、その日からご利用いただけます、とか書いてあるのと同じ意味。
デルでメモリー(思い出)買おうと思ったけど、安い買い物じゃない。クーポンないかなと思って見たけど周辺機器とかのは無いわけで。
でも、こんなページ発見。
Eメール会員に登録すると、その日からオンラインストアで使えるお得なディスカウントクーポンがもらえます!!(※)
で、入会した。
ら、メールが届いた。さてクーポン……が無い。
かわりに
E-メール配信サービスへご登録をいただき、誠にありがとうございます。約1週間後より、クーポン、新製品、キャンペーンなどのお得な情報をお届けいたします。
とか書いてあるじゃん。
「その日から」ってどういう意味だ? もしかして「クーポンが届いたその日から使える」という意味なのか? (でもそれは当然であってわざわざうたうようなことじゃないと思うんだが)
「、」が息継ぎのための読点ではなく、文脈の区切りを示してるのか?
というわけで、なんかすごくせこい詐話に引っかかった気分だ。
ここでの読みやすさとは、文章のことではない。
名前のことだ。名前重要とは違う。あくまでも、読みやすさ、声に出しやすさということ。
たとえば、SCSIは読みやすくない。
「こないだエスシーエスアイのディスクを買っちゃってさー」
「ぷげら」
とか、
「こないだシッシーのディスクを買っちゃってさー」
「ぷげら」
で、普通は「ぷげら」という反応を避けようとするものだ。だから、そういう反応が返る可能性がある言葉は口に出さない。人口に膾炙しなければそんなものは広く広まらないトートロジー。
そのあたりが、SOAやYAMLやXAML、Python、DIあたりの普及の阻害要因になる。DIって、簡単そうだけど2文字しかないからディーなのか、ディーアイなのかそれともSCSIみたく想像もつかない読み方するのかわかりにくい。
母音が入ると敷居が高くなる気がする。ローマ字読みしてもよいやらいけないやら。PILはみんなピルピル言ってたけどジョンライドンがピーアイエルと発音してるとわかった瞬間から人気が下降した。口に出しにくい言葉に変わってしまったからだ。
そこでXML。どうみてもエックスエムエルで、外人と話していてもエックスエムエル(とカタカナ表記可能)なエックスエムエル。正々堂々と口に出せる良い言葉。
社長、これならばっちりです。
あと英字+日本字というのはいまいちマーケティング的にはやらないような気がするな。それに加えて末尾が「式」ってうさんくささ丸出しになる。〜式、というとイカサマ師っぽい。(メソッドなのかエクスプレッションなのかは字面だけからはわからないわけで)
とか漠然と思ったわけで、その漠然さが、重要なのであろうと。
ジェズイットを見習え |
昔、コンサル会社で言ってたのが「母音を含んだ3文字略語はイマイチ流行らない」って奴です。SFAとかERPとかSISとか。MRPやCRMが流行ったのは母音がないからだ、とか。ERPも流行ったといってもビッグニッチでしかないし。
母音が入っててもはやった略語例をかんがえてみました。<br><br>USB, ETC(流行ったか...?), JIS(読みやすいから?), AMD(会社名だし), IBM(これも会社名), IRA(流行ったっていうと怒られるか), OSS<br><br>最初に母音があると比較的違和感がないのかもしれません。
IEEEの読み方を知った時は衝撃でした。
OSSはちょっと違う気が……<br>ってのは、OSSではなくて「オープンソース」がはやったんだと思うから。つまり口に出すのはOSSではなく「オープンソース」ではないかと。そうじゃなきゃOSSから導かれるはずのOSIのOSDと無関係な「オープンソースライセンス」がおれおれするような状況にはならなかったように思うからなんだけど(今はさすがに収斂しつつあるように思う)。<br>#SISってマザボですか? 状態なので調べたり。http://www.atmarkit.co.jp/aig/04biz/sis.html なるほど。