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すでに「普通」でも「ふつう」でも使うことがないカタカナのような気がするが、ねじまき鳥アクロニム。
高岡さんから教わったAcronymsが結構おもしろかったので簡単に紹介。
acronymとは、ギリシャ語のacroとonymから作られた言葉。acroは山頂、onymは名前、で、頭文字から作られた「発音可能な」名前。
発音可能性重要!
なぜアクロニムを使うんだろうか?
僕たちはすぐ間違える。株式会社フーバーなのか、フーバー株式会社なのか。夜空に輝く星たちなのか、輝く夜空の星たちなのか。
だから、厳密性が要求される言葉、つまり科学、技術、政治なんかの用語とか団体名とかを、会話の中で間違えずに処理できるようにしたいわけだ。
だから声に出せる短い単語にそういうのをしてしまう。これで解決だ。
だからかっこいいアクロニムは必須だ。UKの科学団体なんか、アクロニム抜きの提案をそもそも受け付けないくらいだ。
ってことは、何かプロジェクトを立ち上げるには、かっこいいアクロニムを付けなきゃならないってこと。これって、しっぽが犬を振るのたぐいだよね(UKでは、本末転倒のことをthe tail wagging the dogと表現する)。
これは典型的なYABAコンパチ問題だ。これ最強。YABAってのはYet Another Bloody Acronymのアクロニム。いかしたアクロニムを付けるなんてのはばかばかしくもWOMBAT(Waste Of Money, Brains and Time)。
真のアクロニムは全部頭文字でできてなきゃならないけど(NATOとかNORADとか)、でもそれと同時に単一の名詞として振舞えなきゃならないかも。てことでバクロニムにすると余分な文字も必要になったり。
大抵の場合は、このあたりは微妙。EBCDIC(Extended Binary Coded Decimal Interchange Code)とかどうだろう? 発音できるよエビスディク。だけど、EBCDICで1つの単語として覚えちゃってるよね。
で、TLA、ETLA、バクロニム、リカーシブアクロニムと進み、最後に、というわけでアクロニムってのは略語(アブリビエイション)と文法的には等価な存在なんだけど、単語として発音できる場合に限ってアクロニムはアクロニムと言えるわけだ、と結論。
#SGDTTN(最後の段落で力尽きて投げ出してる)が、実はTLA以降の数々のアクロニム化のための技がおもしろかったり。
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