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日々の破片

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2006-12-09

_ どこに内容を持つべきか

ある程度は自律しているものに名前がついていて、さらにその名前に紐付く情報があるとする。

そのものを赤ん坊と考えると、情報は別の場所においておいたほうが良いかも知れない。つまり、名札を確認してその名札の情報から別の場所にある情報を取り出す。

幼稚園児だったらどうだろうか? お名前は? と聞くと吉野作造です、と答えられる程度にまでインテリジェンスがある。そこでその子にお父さんの年収は? と聞くとする。

1. 果たしてそこに至るまでの情報をこの子供は正しく答えることができるだろうか? たとえばすぐ横を水分たっぷりのタコ入道が通り過ぎたら気を取られて答えないかも知れない。

2. 誘拐されたとして、その情報をぺらぺら喋ることを許容して良いのか? 最初から教えておかないほうが望ましいのではないか?

3. 中央集権的に情報管理した場合、子供どうしで口裏合わせて名前を間違えて答えられる可能性は? 情報そのものを覚えこませておけば(情報の分散)必要となったとき=その子供がそこにいるとき、取り出せる。(1がクリアできることが条件)

4. なんのために脳みそがあるんだ? という根源的な問題。単に情報を引き出すための標識にするだけだったら人間の子供のようなインテリジェンスは不要ではないか? 単なる位牌でも置いておけばOKではないか?

いつ頃から大人(自律した上に、自分に関連する情報を自分の口でしゃべるし、当然その前提として知識を覚えることができている)になったとみなせるのか。すでに大人として扱っても良いのではないか?

というような世界。

_ 考えたぞ

中学生の問題なら、いくらなんでも解けないはずはあるまい。というか、ちゃんと求められなければさすがに悲しい。

で、なんでかな、とやっとしばらく考える時間がとれたので考えたら、残り1種類になったところで、3個買えば1つは買える算段だと直感的に考えたところをまじめに式にしてみれば良いわけか。なぜ、3種類のうちの1種類を手に入れるには3個買えば手に入ると考えることができるかと言えば、入手できた状態を示す1を3種類から目的の1種類が選ばれる確率の1/3で割ってやれば良い(1/3の確率のものを満たすには1にするわけだから、結果の1から割れば良い)からだ。したがって、1 / 1/3 で3/1となる。そこにいたるも同じなので結局、1種類を手に入れる(3種類の中から3種類のいずれかが得られる確率)の3/3、残り2種類から1種類を手に入れる(ではなく、3種類の中からいずれかの2種類が得られる確率)の2/3についても同様にそれを、1 / 3/3 、1 / 2/3 として求められる。それぞれの状態は(1種類集まった状態、2種類集まった状態)は、独立しているから和を取れば求める値が得られる。残り2種類から1種類を……と考えてしまうところがだめなんだな。あくまでも母数の3は固定しておいて、3種類の中から2種類のいずれかと考えれば、2/3で、そこから3/2で1.5回買えば良いと考えられたはずだ(が、最初はそうは考えられなかったということだ)。

(たぶん、1種類を手にすることで状態が変わったその状態に着目してしまい、2というところから出発しようとしたのがまずいはず――というか、固定化する対象を分子の1のほうに置いているとみることもできるかも知れない。どっちなんだろう――。で、このあたりの僕の思考方法は一般化できるように思う。つまり世の大半が手続き型プログラミング言語ではするするだけど、関数型プログラミング言語だと思考停止するとかありていに言えば広く利用されない理由、の根源に思う。でもまあ、それを訓練で身に付けることもできるところが、おもしろいところだ)

で、これはこれとして、大数の法則を使って平均値から求めたのが最初の僕のやり方で(これはこれでコンピュータを使えるからならではであるなあ、と思う)いかにもである。

というところまで考えてから、やっとTeao分布やshinhさんの方法を読む準備ができた。

本日のツッコミ(全2件) [ツッコミを入れる]
_ はら (2006-12-17 11:14)

この問題は大学生でも難しいと思いますよ。<br><br>で、上の arton さんの解答を採点すると … 100 点かな。<br>特に「それぞれの状態は独立しているので」というフレーズが効い<br>ている。つまりこれが「マルコフ過程」だと見抜いているのが<br>すばらしい。<br>さらにこの問題を次のように変形するともうちょっと分かりやすく<br>なるかも。<br><br>【問題】一直線に進んで後戻りしない人生ゲームを考える。ステー<br>ジは k+1 個で、0 がスタートで 0→1→2→…→k と進み、k で上<br>がり。ステップ 1 回で i-1 から i に進む確率は p(i) とする。<br>このとき上がるまでのステップ数が稼ぐ金額になるとすれば、稼ぐ<br>金額の期待値 E は幾つか?<br><br>解答はもちろんΣ1/p(i)です。<br><br>ところで、これを遷移行列を使ってハードに計算するとやはり 100 <br>点の答案はできる。でもそれだとかえってわけがわからない。厳密<br>かつコンセプチュアルな証明が欲しいんだけど、わからない。<br><br>計算の内容をここに置いておきます。<br><br>http://blade.nagaokaut.ac.jp/~sinara/articles/teao/syokugan.pdf

_ arton (2006-12-17 12:16)

わーい、100点もらった。ありがとうございます。(実際は数学には同じ100点でもスマートな100点と鈍い100点とかあるから、そう手放しに喜んじゃいけないんだろうけど、このあたりが自分の限界っぽいので素直に嬉しい)<br>分かりやすい問題のほうも解いてみます。どうもご教示ありがとうございます。


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