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日々の破片

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2007-11-10

_ メモ

というか、2000年(HTTP誕生約10年=1decade)にRESTアーキテクチャが示されたということ。

これによって、1997〜98に発生したHTTPを単なるキャリアとみなす考え、XML-RPCやSOAP(これらは、HTTPにデペンドしてなくて、SMTPでもFTPでも良くて、その上にXMLエンコーディングとネームスペースの層を重ねている)は生まれきっていないうちに息の根を止められた、ということ。でも、本当に1998年頃、HTTP+XMLで分散システムを支配できることがわかった時のエキサイティングな雰囲気は楽しかったな。ただ、その適用範囲を見誤って、分散システムの支配から、世界の支配を目論んだあたりから変な方向へ進んだようにみえる。

ということで、SOAPが死んだとか言われたところで、企業システムでは話は別で、というのは、ファイアウォールから世界を見れば、ポート80はすべての通信を集約する穴にすぎないから、HTTPも所詮、One of Themな通信プロトコルに過ぎないままなのだ。したがって、他の通信用の穴がない以上、ポート80を利用せざるを得ないし、その結果エンドポイントにHTTPサーバがいれば、その中にSOAPエンベロープを剥いたり包んだりする層が必要になるし……、というわけでSOAは別に死んだわけではない。薄い分散システムのコアな層としての価値はまったく減じたわけではない。

だから、そのSOAP(オリジナルSOAPは完全に死んで再生機構送りになって、そこでXMLPという名前(もちろん経営陣も違うわけだが。WS-*用の包み紙に徹するというコアコンピテンシー路線)で再上場しようとしてるわけだが)やその他が、どこに生きているかを見誤ると使えるものが使えなかったり、使えるものを見逃したりすることもある、と。

というわけで、RESTアーキテクチャを頭に叩き込んでから考えるようにすれば、人間可読層とHTTPステータスは別の話であるとか、2x、3x、4x、5xに従えとか、ステートレスとはなんぞや、とかを出発点にできる、ということになる。

層がなくて苦しんだ挙句、層を作りすぎて自縄自縛に陥り、適度な粒度で落ち着く、というのは実装と現実に揉まれてアーキテクチャは洗練するのだから、当然の成り行き。誰でも知っている教訓の、無手順(BSCとか)−OSI−TCP/IPとか、i386−ネットバースト−Coreとか(関係ないか。でも構造の相似性においては関係ないとも言い切れないような気が)いろいろある。

で、HTTP+xに落ち着いたということ。これは、CORBAやDCOMのような分厚い分散システムインフラがHTTP+SOAPに単純化された(もちろん、ここについても現在もCORBAがぶんぶんしているところはあるはず)のと同じようなもんだ。

で、HTTPが生まれて、もまれたり、他の世界からちょっかいを受けたりしながらも利用され続けて、10年たったところで、あらためてオリジナルで良いじゃんとくっついた垢を流され、早7年というか、もう7年。

つまり1997−1998のHTTP+XMLから10年たったところ。


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