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上野で最終公演。
当初予定していたサラファーノフが膝を痛めたとかで、ゼレンスキーという人が代役。が、この代役が大物だった。一幕の回転しながら飛んで着地してその地点で回転してまた回転しながら飛んでの繰り返しが異様になめらかで、しかも宙でぴたっと停止(というのはあり得ないわけだがうまい人が跳ぶとそう見える)する。ほかに2幕の幕が落ちる瞬間とか。プログラムで経歴を見ると大ベテラン(ロシアの舞踏団の総監督も務めている)で、なるほど、と、納得した(結構来日もしているらしいのだが、おれは知らなかった)。幕間で友人が、普段持ち上げているロシア人に比べて遥かに軽いニキアなので体力が有り余っているんじゃないかとか言っていたが、確かにそんな感じの貫録たっぷりの踊りだった。というわけで良いものを観られてラッキー。
一方、確かに体格を比較すると軽くてしょうがなさそうな小出領子もきびきびとした良い感じ。子供が、そういえば最初に意識的に観たのがドンキホーテのキトリだから、こういうのもうまい人なんだよね、と言っていて、なるほどと思った。
あと、2幕を観ていてつくづく思ったが、東京バレエ団のコールドバレエはうまい。観ていて(おれは白い服着て全員でぞわぞわ踊るやつは大抵退屈で好きではないのだが)きれいだ。
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