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poppenさん、tdtdsさん、jmukさんと、面白い本を必ず読む人たちが全員読んでいるので、これはおもしろいに違いないと、ねじまき少女を買った(のは結構前だけど)、読んだ。
が、えらくおもしろそうだとは思うのだが、
ただ、残念なことに、その肝心の世界観が非常に分かりにくい。(poppen)とか、
訳はかなりつらい(jmuk)と、微妙な表現も目につく。 ねじまき少女 上 (ハヤカワ文庫SF)(パオロ・バチガルピ)
で、読み始めると、最初の100ページくらいは、なんじゃこりゃというところが確かにあるし、東南アジア(タイ)が舞台なだけに覚えにくいことこのうえない名前がどんどこ出てくるし、訳語の出し方があまり良くなかったりする。たとえば最初は漢字にルビで出す。まあ、人によるだろうけど、ルビをいちいち見ないよ(特におれはコンタクトをしていると肉体的にルビを読めない。しかしコンタクトをしないと会社員生活に支障を来すくらいには眼が悪いので普段はコンタクトをしている(休日はメガネなので読書に関する問題は皆無なのだが)。したがって、通勤電車で読むとルビは読めないということになる。で、次からはそれがカタカナのほうを使って表記されると一体なんのことだ? となってしまうわけだ。ハヤカワ文庫のトールサイズ活字は老眼+コンタクトのおれにとっては無茶苦茶ありがたいのだが、残念、ルビ→用語化という方法論はおれには今ひとつな方法なようだ)。
ねじまき少女 下 (ハヤカワ文庫SF)(パオロ・バチガルピ)というわけで、この作品は、すさまじくおもしろいのだが、どう考えても損をしていると思う。手元にあるのが9月で4刷、初刷が5月だから結構売れていると思うし、実際、各種SFの賞を総ナメしているので、とりあえず買った人も多いのだろう。が、実際には最初の100ページくらいで投げてしまった人も多いのではなかろうか。
で、とんちんかんなやつが幅をきかせるアマゾン書評を読んでもなんか誤読している人がいるように思う。一番、きちんと読み込んでいる人ですら、
最後に、出版元のハヤカワに対して言いたいのは、この小説は、特殊な専門用語も多く、キャラクターの名前も憶えにくい。海外の小説を読み慣れていて横文字アレルギーはほとんどない筆者でも、メインキャラはともかくその他の周辺キャラクターは、誰が誰だか判らなくなって一瞬混乱する事が多かった。 ハヤカワが出版していた小説は必ず巻頭に「登場人物紹介表」が記載されていたと思うのだが、いつからそういう事をやめてしまったのだろうか?と苦言を呈しているくらいだ、というか、お前はおれか状態(なんど、表紙裏をめくって登場人物一覧が無いか確認したことか)。
なければ、作る。というわけで、おれさまが作った。いわゆるネタバレに近いものがあるかも知れないので、そういうのが嫌なら以下は読まないように。ただし、決定的なことは書いていないと思う(し、どんな登場人物だって最後は死ぬか壊れるかするんだから、そんなくだらないことを気にするのは無意味だと思う、という信念の持ち主だから、そもそもネタバレという言葉が具体的に何をさすのか良くわかっていないということはある)。
あと、作ったとか上で書いたが、実際は思いついたものを並べて書いているだけなので必要に応じてソートすると良い。
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