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舞台がおもしろい。
1幕~2幕は回転する2つのT型の壁の組み合わせで宿屋、井戸端、宿屋、フォード家を表現する。演出家による、シェイクスピアの時代の室内の様子などがわかるのは、フェルメール一派の画しかないので、それを借りるというコンセプトなのだが、実に不思議な雰囲気で実に良い。
ガグニーゼは声も演技も良いのだが、3幕冒頭の独白とか、いまひとつ感動的ではなくちょっと肩透かしを食ったような。なんか、以前すごく良いものを観たのかも知れない。もしかしたら、もっと年寄りが演じるほうが良いのかも。
1幕は比較的退屈なのだが女声重唱は美しい。2幕のどたばたはおもしろい。フォードを先頭に匍匐前進で衝立を襲おうとするところとかうまいものだ。
3幕の婚礼のところは右に列、左に列を作って新郎新婦入場とか構成が好きだ。とにかく、舞台の作りが実に良い。
ラッキーなことにバックステージツアーに当選した。床の幾何学模様が実に丁寧に描かれていることがわかって感心した。小道具も水差しや瓶などはフェルメールの画に合わせて作ったものだそうだ。カゴは今は廃業してしまった籐屋の手作りだそうで30万円とか言っていた。大事に使っているのだろうな。
先週はヴァ・トスカで、今週はヴァ・サージョンだった。
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