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日々の破片

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2020-01-01

_ 初詣

行ったことがないところに行こうということで、気になっていた市谷亀岡八幡宮に行くことにした。なんとなく靖国通りの防衛庁前は路側駐車帯になっていると思ったらそんなことはなく、しょうがないので一度津之守坂から新宿通りに入り、裏側の谷沿いのどこかに100円駐車場があるだろうとあたりをつけて、坂町の適当なところに停めた。祝日30分120円とか信じがたく安い。

で、坂の残りを下ると左型に鳥居が見えたので多分お稲荷さんっぽいから帰りはこっちに寄ろうと話し合って靖国通りに出る。監視カメラとか結構設置してあって、なるほど防衛庁ですなぁと市ヶ谷のほうへ行くと、八幡さまの階段にでんでんと長蛇の列で驚く。行列はいやなので戻って、お稲荷さんで初詣することにする。

横に公園があって、子供が親とブランコでキャーキャー大騒ぎしながら遊んでいて、いかにも町のお稲荷さんで気持ちが良い。

由来が書いてあると読むと、桝箕稲荷神社という名前で、幕府の下賜米を桝で計って配ったのでこの漢字名がついたとかある。元は真須美稲荷のマスミだったのだろうから江戸っぽくておもしろい。

なるほど、かっては外堀から続く川で、城から俵を積んだ船でここらに荷揚げしたのだろうとか考える。楽しい。

お稲荷さんは好きだが、どうせなら、かねてから気になっていた飯田橋と神楽坂の間の山にある神社にも行ってみようと考える。

こちらは、タイムズでつねに15分220円だかだけどしょうがない。

するとなんちゃら寅造の碑とかあって、浪曲か? とか思いながら後で読もうと階段をのぼると右手にさびれきった、しかし坂をうまく滑り台にした児童遊園があって良い感じだが、お稲荷さんと違って遊ぶ子供はいないというか、なんか暗いよ。

上ると左手に神輿蔵があって2(?単位はなんだろう)。右側のは読むと宝永年間(あやふや)の漆塗りとか書いてあるから350年以上の神輿で美しい。その左は白木で約200年くらいだが、元は白木でもすっかり黒くなっていて、右の漆塗りと良い勝負になっている。鋼で固めてあるので丈夫なようだが、それ以上に漆の保存力はすげぇな。

右手には猿が2匹で桃と戯れていて、孫悟空でなければ、林檎を桃と勘違いした失楽園かと思えなくもない石碑があって、これも古そうだ。

後で坂の途中にあった能書きを読んだら、これまた古い庚申塔で、猿と桃のモティーフは珍しいとあるが、確かに初めて見た。ついでにそこに立つ石鳥居は区内最古とかあって、今のさびれっぷり(初詣客は数人しかいない)とはまた異なる面影を考える。

で、寅造の碑には良く見ると楽譜になっていてオタマジャクシをたどるとまさかりかついだ金太郎で、おお、寅造があの歌を作ったのか! と初めて知る。

来てみないとわからないものだ。というわけで、漆塗りの神輿も猿と桃の庚申塔も寅造もおもしろかった。


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