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ガランチャがクンドリーで出演するときいて後から追加したパルジファル。
カレヤが歌うはずがシャーガーに交代となった。ジークフリート、パルジファル、神々の黄昏の3夜連続に挑戦とはすごいやつだ。
新演出らしいが、舞台を工事現場か遺跡発掘現場に変えているように見えるくらいで、オーソドックスな演出に見える。
15分前のファンファーレが鳴った瞬間にとてつもない土砂降りとなり、老若男女全員が劇場に殺到して大混乱の阿鼻叫喚となった。いやぁとてつもないことだ。あまりの殺到ぶりにチケットチェックができない状態となる。(とはいえ、客席に入る時の列チェックはあるわけだが)
びしょびしょになったが、1幕が終わるころには乾いていた(多分、全員)。とはいえ、濡れたり走ったりで体調を崩したのか1幕の途中で搬送される客が出た。
暗くなって始まり。遅い。なんだこのテンポはというくらい遅くてびっくりする。パウゼも長いよ(が、緩急自在な指揮っぽくて、劇と歌手を邪魔するような指揮ではなく、むしろおれは外連味が好きだ。が、カーテンコールではブー3割ブラボー7割くらいに分かれた)。パブロヘラスカサドみたいな名前の指揮者。
とがった柱が下手の池の前に立ち、上手は少し高くなっている。
クンドリーが普通に横たわっているが、スマホカメラマンが撮影すると背景に映る。
フンディングのゲオルグツェッペンフェルドがグルネマンツ。フンディングでも思ったが良い歌手だなぁ。
変な服なので一人だけ違和感があるパルジファルが出て来る。
アムフォルタスのデレクヴェルトン(うまい)が苦しみぬいて聖杯に液体を満たす。みんなで回し飲み。どうも現場監督が日払いの賃金を滞納しているような感じだ。
1幕が終わって、そういえば祝祭歌劇場では1幕終了後の拍手は無いのが慣習と聞いたけどと考えていると半分より少ない程度の拍手があり(ということは拍手していない人のほうが多い)カーテンコール無しで比較的すぐに客席の照明が点いた。まあ拍手しても良いししなくても良いという感じで、かつ出演者と劇場側は拍手無しを前提のムーブだった。
2幕、上手の妙な洞窟で魔法使い。下手側はお花畑になっていて死んだ男たち(人形)がごろごろしている。変な洞窟の奥にいるように見えるのだが魔法使いの歌も良く聞こえる。とにかく歌手の歌を聴かせるという点については徹底的にうまく仕組まれている劇場だ。
クンドリー(というかがランチャ)は中央で黒い服で踊ったあとパルジファルを誘惑する。二人のやり取りが音の嵐のようだ。
魔法使いは気づくと槍を奪われて倒れていた。
3幕。妙な土木工事用車両が上手。
妙な胸当てをつけたパルジファル(赤い服)が帰還する。
賃金を払えの大合唱が実におっかない。父王はひからびた死骸となって遺体袋で運ばれてくる。
ご苦労だったアムフォルタス、おれが代わりだとパルジファルが聖杯を受け取ると地面に叩きつけて破壊する。クンドリーと抱擁してめでたし。空の輪っかが少しずつ降りて来る。
音(特にガランチャと合唱)がすさまじい。もう一度観たい。
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