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最近、朝といえる時間帯に電車に乗ることが多くてうんざりする。
どうして暴動が起きたり引っくり返したり、いっせいに右に寄ったり左に寄ったりして揺らしまくって遊んだりしないんだろうか? おれはやらないけど。
鉄道は飛行機などと異なり定員の考え方が安全という切り口(保安定員と呼ぶらしい)からではなく単なる目安に過ぎないそうだ。どうも安全だかららしい。
そうは言ってもスピード出せばカーブを曲がり切れなかったりするものだが。地下鉄広尾日比谷線の中目黒事故とか(は違ったかな?)。
結局は、車両メーカーの技術者がちょっとばかり頑張り過ぎたのが原因だろう。その結果、底も抜けず扉がいきなり開いたりもせず、運転手がへまをしない限り安全ということになり、結局はそのまま火にあぶればつくねができる(江口寿史の漫画でゴジラが朝の電車を火であぶって中身を取り出して食べるってのがあってうけたけど)程度に人間が詰まれて行く。そんなに押すなよ。
そうではなく、ちょっとでも余分な荷重によってすぐに脱線、すぐに扉が壊れて車外に放り出される、底が抜けて轢殺体の山とかだったら、あんなところてん製造機状態にはなるはずがない。なぜなら、危険な乗り物であれば保安定員が守られるわけだし。
エレベータみたいになってれば良いわけだ。余分に乗った瞬間にブザーがブーブー鳴り響く。最後に乗った人はバツが悪そうな顔をして降りる。
そういう具合に、明治33年のころに車両製造技術者が頑張らなかったおかげで人身事故が続発した結果、大正年間には鉄道の人員についても保安定員によって制限することが当然となった。
その頃、日本にもホワイトカラーと呼ばれる労働者が生まれて、みんな丸の内とか新橋とかの会社と呼ばれる入れ物に朝は出かける習慣が根付き始めた。日本橋には百貨店と呼ばれる巨大な商業施設が生まれ定時開店という変わった試みを開始する。
でもまてしかし、定時出勤とか定時開店とかをやろうとしたが、それが無理だということが会社や商業施設の増加に伴ってすぐに判明した。なぜならば、同じ時刻に始めようとすると輸送施設(=鉄道)の定員にひっかかるためだ。
それでも最初はなせばなるの神風精神主義を標榜する企業があり、月曜は9時に出社し当時大流行したラヂオ体操をしようとしたりはしたものの、警官による厳しい取り締まり(定員オーバーでブザーが鳴っているのに降りない場合は、雇用者に遡及する厳しい罰金刑が課せられる)もあって、結局はあきらめることとなった。
なぜか海外ではうまく運用されているらしきタイムカードというものもあまり意味がないことが発覚。決められた時刻に全員が集まるということがそもそも不可能だからだ。
これでは効率が悪く、欧米列強に伍する帝国の建設に支障あり! 度重なる企業からの陳述によってそのとき政府が動いた。
選択肢は、鉄道の保安定員規制の撤廃か、職住隣接可能な住宅の都心への供給か。だが第3の道を我が国は選択したのであった。
それは電信技術と当時まだ実験段階に過ぎなかった映像配信技術の組み合わせにより人間を物理的に会社や商業施設という場へ運ぶのではなく、仮想的な場で会させるという方法である。
電信網の混雑に対する帯域の拡大は、物理的な場を占める鉄道車両による輸送能力の拡大より遥かに容易なことは明らかであった。
今からでも遅くないんだけどなぁ。
週休二日制だって役所と銀行を強制的に移行させて初めて一般化したわけで……と思ったが、既に役所も銀行もオンライン化されてほとんど足を運ぶ必要がないようになったのに、一般化されずに朝の電車が混雑してるのはなぜなんだろう? どうしてそんなに同じ時刻に直接顔を合わせることにこだわるんだろうか? おかしいね、さっちゃん。
鉄道会社も「通勤ラッシュ緩和のために時差通勤にご協力を」なんてなまぬるいこと言わずに、定員をオーバーしたら出発しない権限を運転手と車掌に与えれば良いのである。どうせ代替策はないわけだから、料金収入に影響するわけはない。最初のうちは上尾暴動とかが起きるかも知れないがすぐに慣れてしまって、どこの企業や商業施設も定時に始めるという悪習を捨てることになるだろう。だってどうあがいても来られないものは来られないのだから。
追記:bowezさんのハードウェアでの対策。なるほどと思ったが、新幹線のラッシュというものがあるらしいと思い出したので、ちょっと微妙な気も。みんな脛に痣を付けて出社するとかだといやだな。
ジェズイットを見習え |
s/広尾線/日比谷線/<br># 既に廃線になっている広尾線というのがあったのですね…。
ども。直しときました。
江口寿→江口寿史?
「国民保険体操」でも「ラヂオ体操」でもなく「ラディオ体操」なのはパラ世界だからでしょうか。広瀬正のErosみたく電子技術の発達でWWIIに勝っちゃったりして
寿史でした。どうも。<br>ラヂオが良いですね。<br>直します(パラ世界だけどジにしなかっただけで考えなしでした。)。
携帯からじゃ編集できなかったorz。<br>後で直します。
>広瀬正のErosみたく電子技術の発達でWWIIに勝っちゃったりして<br>最初そう考えたけど、もっと過激に仮想的な会合でOK文化圏が身に染みこんだせいで、国境というものに対して妙に大らかになった結果、直接的ではない満州支配、朝鮮支配(というかその時点だから解放となるのか?)、中国進出という方策を採るに到り(って、結局侵略はするわけなのだが)……1984年を迎えるになっちゃうと、それもつまらないか……。<br>というわけで、この世界の明日はなかなかに興味深かったりするわけです。
そういえば昔、どこかの国の意見広告で「これが動物だったら動物虐待ですが、人間の場合はごく普通の通勤風景です」っていうのがあったのを思い出しました。