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困ったことに、ここ10年くらいでぐっとじじいになった。
最初にそれに気づいたのは、まだ地下鉄がパスモじゃなくてプリペイドカードだったころだ。表面に路線図が書いてあるのを買ったのだが、まったく駅名が読めない。読めないという意味は、潰れてしまって駅名がすべて轟とか蟲みたくみんな見えるということだ(本当は龍が4個くっついた字を使いたいところ)。
まあ、デザインなんだろう、OKOKとか思っていたわけだが。
子供と一緒に地下鉄に乗ったとき、それを貸してくれというので貸したら、「ここで降りるんだよね」とか指差してくる。「えっ、おまえ、これ読めるの?」びっくりして聞き返した。
するとどうも漢字クイズと思ったらしく、「だってこの字はどうしたこうした」とかはじめた。
ということは、デザインではなくて、読むことを想定した字がプリントされているということだ。でも、おれには潰れた黒い四角にしか見えないのだが。
というところから、どうやら老眼になったらしいと気づくまではあっという間だ。
まあ、読めないんだな、これが。Excelのシート(文字は11ptくらいだとする)をA4とかに印刷されると、読めない。読めないというと嘘で、たとえば
「送信先がACKを返送した場合で、かつSYNを送信してから3秒に満たなければ」
と書いてあるとする。
すると、
「■■先がACKを■■した■△で、かつSYNを■■してから3秒に■たなければ」
くらいは読める。送については迷と見分けがつかない程度には見える。
したがって、なんとなく理解できるし、■△とくれば場合だとか推測はできるから、なんとなく読めるのだが、それでも6を8と読んでオフセットを取り違えるというような致命的なこともやってみたりしてみたり。
というわけで、周りはこっちが読めてるつもりなんだろうが、せせこましく印刷したものを持ってきたりするから、読めねぇよと苦情を言うようにしているのだが、他人が世界をどのように見えているかというのを理解するのは難しいだろうな。何しろ雰囲気である程度読めるから、読めていると思い込んでいる可能性もある(とすると、読めねぇという文句は単なるイチャモンということになるから、逆に抗議されてみたり)。
というわけで、ExcelはA3に印刷か、さもなきゃコンピュータで見ることになる。
ただ、それなりにラッキーなことに、近視だから矯正しなければ、これが読めるんだよな、無問題(もっとも紙を近づける必要がある)。
しかし近視も強いから眼鏡だと通常生活には結構不便なのでコンタクトを使っているから、そう、おいそれとは外せない。すると、読むということが相当問題となる。
(もっと悲惨なのは、近視じゃない人が老眼になった場合で、かれらはもうどうにもこうにも読めないようだ。天眼鏡を使えば良いと言うのは簡単でもそうはいかんだろうなぁ)
というわけで、高校だか大学だかの頃、一斉に新聞が字をでかくしたときはバカじゃないかと思ったが、バカはおれだった。新聞の良き読者は、たいてい爺さん婆さんだから、字をでかくすることはとても重要だったのだ。
というわけで、電子出版について考えた場合、まず、それはフォントサイズを変更できなければ、まったく読むに耐えないということになる。近視力を利用して読むためには10cm程度までは眼に近づける必要があり、iPadでもなんでも、そこまで近づけると操作できないから、そりゃちょっと考えるよな。そうじゃなければ、どうやったって読めないんだから、そんなものはいらない。
サイズが変更できれば、Mac一族のマルチタッチで拡大/縮小が指2本で広げたり狭めたりで操作できるのはメリットだ。
それはそれとして、ひらがなとアルファベットはえらく読みやすい(グリフが詰まっていないからだ)ので、このあたり欧米の読書人にとってはメリットだと思う。
# というわけで、今、何が読めないといって、少年マンガの単行本が読めない。あのサイズはコンタクトを外さない限り、どうやっても読めないわけだ。でも、まだ大人マンガの単行本のサイズだと問題ないんだが、さて後何年もつことやら。
で、眼科医に行って、遠近両用についていろいろ訊いてみたりするのだが、現在のところ、
・近眼について0.5くらいに矯正して、かつ遠視を軽減できるコンタクトはある → 0.5じゃお話にならない(まともなPCの操作はできないよ)
・眼鏡は上目と下目の切り替えのやつはあるけれど、VDTのような視界に大きく入れて利用するものを使うのは実用上不可能 → ってことはまったくお話にならない(あれも結局は0.5とか0.8程度まで近視を矯正して、たまに新聞とか読むときだけ視界の一部を下目使いで見るという使い方を想定しているものらしい)
というわけで、機械的に視力をどうこうするという方向はまだまださっぱりのようだ。
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僕もひどい近眼なので(裸眼0.01)、老眼になったら一時的にでも近眼が弱くなるかと楽しみにしていた。いざなってみると、単に「遠くが見えない+近くも見えない」となっただけだった。オートフォーカスのメガネがなぜないのだ!!
僕はオートフォーカスのコンタクトがいいけど、欲しいですね。このへん、作れるといろいろ経済的な波及効果も大きいと思うんだよなぁ。
オートフォーカスほしいなぁ
とりあえず視力はいい、わたしです。<br>いい加減避けられない時期にきているので戦々恐々の日々です。オートフォーカスですかあ。
僕も同じくひどい近眼で、しかもそろそろ老眼がきかけてるっぽいんですが(眼鏡使用中)、眼鏡なら、遠近両用じゃなくて、遠いところ用と近いところ用を2つ使い分けるって手がありませんか? あと良くしらないんですが、ふだんコンタクトで、近いところを見たい場合だけ、(コンタクトは外さずに)眼鏡を追加するってことはできないんでしょうか?
じじいが集まってる日記はここですか。<br>オートフォーカスのコンタクトレンズは基礎技術が発明されたというニュースを何年も前に見た記憶が。液体で満たされたレンズという構造っぽかったですが。あれからどうなったのかなぁ。
おお、生きているうちに実用化されるといいな>オートフォーカスコンタクト。<br>2つ使い分けなくても、近視用眼鏡を外すだけで良いのでは。問題は本を読みながらPCを使う場合かなあ(というわけで、オートフォーカスが期待の星)。僕は本主体のときはPC側のフォントサイズを上げてますね。後は本を離して読むとか。
あ,じじい談義だ。<br>確かに少年コミックスは読むの大変ですね。あとちょっと暗いとすぐ読めなくなる! ベッドで「ちはやふる」が読めないじゃないか。
じじい談義って、病気自慢みたいなもんで、それなりにおもしろいかも。<br>にしても少年コミックスは読めないよね。昨日も子供に買ってきたリボーンでも読むかと思ったらまったく読めないんでしょうがないからコンタクトを早めにはずして、眼鏡と裸眼の使い分けでした。