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日々の破片

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2016-06-26

_ ある社会科学の実験に対する在英女性3人の視点がおもしろかった

UKのEU離脱国民投票が事前の48%離脱52%残留予想から蓋を開けてみたら52%離脱という結果となった。

BBCの結果分析だと離脱勝利の原因は、極端な恫喝に対する嫌悪、福祉予算増額期待、問題のすり替え(移民)、首相の権威低下、労働党の官僚化、ポピュリズム政治家の台頭、老人層(留保つき)、そもそも英国は欧州ではない意識と分析している。

傍目には移民問題に持ち込んだ離脱派の戦略勝ちということになるのだろう。

そこから英国在留邦人の3つの考えがおもしろい。BBCの分析のある特徴のみに特化して裏側から同じことを言っているだけなのだ。

移民は問題じゃなくてサッチャー以来の福祉切り捨てが問題。それが移民問題にすり替わったことが原因。これは正しいと考えて良い。BBCの分析でも問題の「すり替え」≒ポピュリズム政治家の台頭とされている。

移民問題ですよ。上のでボロクソに言われているもの。おもしろおかしく部外者が解説しているわけだが、しかし離脱に投票した気分というものが実に良くわかる。こういう考え方が実際に蔓延しているのであれば、それは離脱票を投じるのが合理的になる。

生活者目線での投票行動について。やはり一番上のでカス扱いされているが、しょせん国民(政治も経済も素人であるが、生活のプロたち)の投票なのだから、一番足下が落ち着いている。BBC分析の1、4と5に相当する。

なんというか、ちょっと調子に乗りすぎている自民党にお灸をすえてやる(というような表現を山が動いた事変のときに良くみた)という気分があれよあれよと何の準備もしていない無定見な政党に国政を任せることになった状態に近いものがあるのだろう。

ここから学べることは、2元論の過半数多数決はとても危ういということだ。ある程度の多元論でいずれも過半数を取れない状態での連衡合従が(2元論よりコストはかかるが)安全策だということだ。

日本にあてはめると

・小選挙区制(2元論化しやすい)

・憲法の国民投票(過半数で決めて良い問題ではないものが一発勝負となる可能性が高すぎる)

あたりは実に危険極まりないということになる。


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