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今は無くなってしまったが、蓮根荘という箪笥町の近くの店に家族で行っていろいろ食べてた。
ある日、メニューに水煮牛肉というのがあるのに気づいて、はて牛肉を水煮とは、中華風のしゃぶしゃぶなのだろうかと注文した。
そしたらとてつもなく辛い料理だし、油の液体だし、びっくりした。味は良いからおれは食ったが、子供はこんな辛いの好きではないといってほとんど食べなかったような記憶がある。
さて、いろいろとインフラに東急を使っているせいでFinoという雑誌が毎月送られてくるのだが、富裕層向けなのでほとんど役に立つ情報を見たことがない。以前は、沿線散歩みたいな記事があったので、それでもそれなりにおもしろかったのだが(鎌倉時代の遺跡とか古墳とかが意外な場所にあったりして楽しい)最近はそれすらないのだが、8月号は違った。
唐突に四川料理の作り方の特集が出ていて、これがなかなかおもしろい。もっとも、唐辛子のヨーグルト漬けのようなまったく買う気が起きない調味料を使いまくるので、役に立つ立たないでいけば役には立たない。
しかし、その中に水煮牛肉があって、書いている通りに作るには、なんども中身をパンから出したり入れたり、油まみれのを刻んだりと、とてもではないがやってられないし、そもそも豆板醤も豆鼓も無いしこの料理のために買う気も無いが、換骨奪胎すれば、それなりに作れそうだと踏んだ。
ひとえに一種の勘違いではあるが、以前にS&Bの四川風辣油を買ってしまって、こいつの花椒をうまく使いたいというのもないわけでもない。
で、作り方を読む限り、重要なのは、トマトと香味油(といっても香料を胡麻油で炒めれば良いので生姜と長葱と胡麻油があればOKだ)、水煮するための中華風スープがあれば良いように見える。あとはバリエーションに過ぎない。幸い中華風スープの素というか、粉末調味料があるので、それを使えば中華風スープもできなくはない。
というわけで、やってみた。
まず牛肉の適当なやつを買う。Finoではしゃぶしゃぶ用と書いてあるが、安い肩やらバラやらのスライスのパッケージで十分だろう。北海道の牛のくず肉を100g 290円くらいでY'sマートが200gにパッケージして売っていたのでそれを買った。
野菜はレタスと書いてあったが、面倒なので青梗菜にした(別の日にサンドウィッチ用に買ったロメインレタスがしなびてきたので、それでも作ったが、確かにレタスはありだな)。
まず、牛肉に塩コショウと酒(Finoでは紹興酒となっているが料理用の日本酒で良いだろう)を適当に振って、片栗粉はないのでジャガイモ粉だと思うがを適当に100ccくらいに溶かしたのをかけてしばらく放置(面倒なので買ったパッケージのトレイをそのまま使う)。
次にフライパン(こないだY'sで安売りで買ったメイヤーのやつ)に胡麻油を適当に入れて熱してから、刻んだ生姜と長葱と、鷹の爪を小口切りにしたのがあったのでそいつを入れて、ネギがびたびたになるまで炒める。そこに青梗菜を入れて小さくなるまで炒める。小さくなったところでトマトをぐしゃっと握りつぶして入れる。水気がそれなりに飛んだところで、150cc(なぜかこれだけは計って作ったのは、中華スープの素をうまく溶かさないと味が濃すぎると修正がきかないからだ)の中華スープを加えてひと煮たち。皿に青梗菜とトマトのでかい塊を引き上げてから、牛肉を入れて色が変わるまで煮る。
そこに四川風辣油をがばがばぶち込む(ということができないように、ゴムポンプを押して出す仕組みになっているので10押しくらい入れる)。出来上がり。好みによって酢を入れるのだが、あまり油っぽくないので酢はオプションだな(油っぽいと酢は必須になるけど)。
・香味油を作っている時点で四川風辣油をだばだば入れるのもありというか、次はそうしよう。
全然、水煮牛肉ではないが(油っぽくないし、大して辛くもない)、まあそれなりに美味しいのでOK。
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