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エリセの「瞳を閉じて」を観ていて「トマトが熟れているよ」に違和感を覚えた。主人公が自宅に戻ると隣家の住人が主人公の畑について教えてくれるところだ。主人公は翌日畑に行ってトマトを収穫する。のだが、下のほうの1つ以外すべてのトマトが青いのだ。いくら異国(スペイン)とは言え、青いトマトに「熟れている」はないだろう(事実、その後に主人公は赤いトマトを隣人たちと食べる)。
というのとは全く関係なく、カゴメの株主プレゼントに当選してミニトマトの苗木が当たった。オレンジのトマトと赤いトマトだ。
妻が雨の日もかかさずに水をやって(まるで遠藤周作の間抜けエピソードのようだが、カゴメのトマト水やりアプリみたいなのを妻は使っていて、雨でもそれなりに水をやることになっている)育てて、収穫期に入った。
が、2日に1粒づつくらい出て来る。なんでだ? と思ってトマトを観に行ってすべてが判明した。
トマトはたくさん実をつけるが、熟度はてんでばらばらだったのだ。なんとなく紅葉や柿とか知っている植物は色が変わるとなると一斉に変わるのに、トマトは徹底した個人主義で熟すのだった。なるほど、瞳を閉じてでほとんど青いのもそういう訳だったのか。むしろ正しい畑の姿だったのだな。(出荷が小刻みに続けられるのでもしかして良い野菜なのだろうか?)
(奥のオレンジ色のは1つだけ、手前の赤いのは2個は完熟、2個は中途、残りは青い。瞳を閉じても下のほうのを取っていたから、どうも下から上に熟していくもののようだ)
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